コラム

生涯プロコーチであり続けたい人に、森謙吾から伝えたいこと

みなさんはこれまでに、コーチングをクライアントとして体験し、そしてコーチとして数多くのセッションを重ねてこられ、コーチングの素晴らしさを強く強く感じておられると思います。
だからこそ、プロコーチになることを決断されたのだと思います。

「コーチングでたくさんの人をサポートしたい」「自分が救われたように、人の力になりたい」と。わかります、私も同じです。

しかしながら、「コーチング」でお金を稼いでいくことは非常に難しく、なんとか兼業で続けておられる方、またはコーチを諦めてしまっている方が多いこともまた事実です。ココログミのサイトへ来られたあなたは今、「このままコーチになるための活動をし続けていていいのだろか」と考え、悩んでおられるのではないかと思います。

コーチングは個人を、そしてその家族、そして組織、社会を本来の豊かな状態にするものです。大げさに聞こえるかもしれませんが、私はコーチングが全世界に拡まれば世界の戦争はなくなるとまで思っています。そのために私はコーチングを広め、力のあるコーチがコーチであり続けることのサポートをし続けていくと決めています

そのために、プロコーチを目指すコーチのみなさんが、最初につまずく(コーチとして生きていくことを諦めてしまいかねない)「有償クライアントを獲得する」部分について、少しお話しさせていただきたいと思います。

目次

技術があってもビジネスにすることは難しい

コーチングをビジネスとして身を立て、継続していくことは容易ではありません。プロコーチになり、生計を立てることが叶っているコーチは1~2%とのデータもあります。この数字だけみると、個人的には、もはや“コーチ業界”という言葉は虚しくも感じます。実際の私の周りのコーチ達をみると、この数字も大きくは外れていないと感じます。

では、彼ら大半のコーチは、コーチングの技術が足りないから生計が立てられないのか?

それは違います。

コーチングスクールなどでコーチングを学んでこられたみなさんは、少なくともコーチングビジネスのスタートアップ時に必要な『コーチング技術』はすでに備わっているはずです。では何が足りないのか?

コーチング業をビジネスにするために必要な2つのもの

プロコーチとして、コーチング業をビジネスにするために(特にスタートアップ時に)必要なものは2つです。

ひとつは、『コーチングクライアントの獲得』
そして次に、『コーチング契約の継続』です。

1.コーチングクライアントの獲得

コーチングクライアントの獲得=「生計が立つレベルまでクライアント数を獲得すること」に苦慮しているコーチが非常に多く見受けられます。

「お金の話をするのが苦手」「低い単価でしか提案できない(自分の価値を伝えられない)」「金額だけの価値を提供できるか自信がない」など、コーチングの素晴らしさを伝え、素晴らしい気づき、体験を提供できても、そこから契約に結びつけることができない状態です。

一般的に言う、“営業活動”が思うように成果に結びつかないと苦慮している状態です。

2.コーチング契約の継続

コーチング契約の継続=「契約は取れたが継続しない」ことに悩むコーチです。

当のコーチは契約終了の本当の原因に気づいていないことも多く、継続していただけない案件が続くことがあります。

「満足させられるセッションができなかった」「自分のスキルがまだまだ足りないのだ」と反省される方も多いですが、この場合、問題はスキルではないことが大半です。

苦労して時間をかけて、やっと獲得した数少ない虎の子の有償クライアントだからこそ、知らず知らずのうちに「契約が終了することに恐れを抱いたコーチングセッション(自分にベクトルの向いたセッション)」をしていることが原因です。

結果、そのクライアントの満足度は下がり、契約が終了しているのですが、その原因に気づけず、ずっと同じようなコーチングセッションを続けてしまっている状態です。

スタートアップ時における負のスパイラル

いずれにしても、上の2つの状態は、プロコーチとして安定したコーチングビジネスができている状態とはいえません。

本来そのコーチのコーチングは、純粋にクライアントにだけ意識が向いた素晴らしいもののはずです。

しかしこのように「クライアントの獲得がままならない状態が続くこと」「有償クライアントを獲得しても契約を継続していただけない状態が続く」ことは、常に心身ともに良いコンディションを保つべきコーチの自己基盤が、疲弊や不安で不安定になってしまい、本来のパフォーマンスを発揮できない状態になってしまいます

これが、スタートアップ時によくある負のスパイラルです。

私は、素晴らしいコーチングを提供できるコーチのみなさんが、クライアントの獲得のために非常に多くの時間と労力を費やし、過剰に苦悩し続けていることは、世の中にとって大きな機会損失だと考えています。コーチとしてこの苦しい経験も将来的には大変価値があり必要ですが、自己肯定感が下がり切り、コーチとして生きていくことを諦めるに至る前に、この負のスパイラルから抜け出してほしいのです。

勘違いされる“営業”の定義

まずお伝えしたいのは、クライアント獲得に“営業”は必要ないということです。

ここで重要となるのは、“営業”の定義です。日本の正規雇用のビジネスパーソンの中でもっとも多いであろう“営業職”ですが、営業マンとは商品を「売る人」だという認識が一般的なようです。みなさんが抱いている、特にネガティブなイメージだけを取りあげると「自分が売りたいものを売り込む」=「営業マン」といったイメージでしょうか。

もう一度繰り返しますが、クライアント獲得に“営業(=売り込み)”は必要ないのです。

よく勘違いされますが、そもそも「営業」というアクションは存在しません。加えていうと、「売る」というアクションも存在しないのです。

“営業”というカテゴリーの中には、「聴く」や「伝える」「組み立てる」などがアクションとして存在します。“売る”という結果を得るために営業(「聴く」や「伝える」)活動が必要なのです。つまり、みなさんが恐れる“営業=売る”というアクションは存在しないということです。そこには、みなさんが学び、得意とする「聴く」や「伝える」「組み立てる」のアクションがあるだけなのです。

つまり、クライアント獲得のために行う“営業”活動で、コーチのみなさんが行うべきアクションは「聴く」「伝える」「組み立てる」ことなのです。

コーチは世の営業マンより契約をとれる

有償クライアント獲得のために、コーチのみなさんがよくされる、「多くの見込み客をリストアップし、マスでリーチしていく」という一般的な営業手法はまったく必要ないと考えています。この手法を否定する訳ではありませんが、これはできる人、またはやりたい人がすれば良いと思っています。

では、何をするのか。

コーチングとは「人の求めるもの、さらにはその人も気づいていない潜在的に求めるものを引き出し顕在化する」という高度なコミュニケーション技法です。コーチのみなさんはこの技術を有したコミュニケーションのプロフェッショナルです。つまり、コーチングをしてくれば良いだけなのです。

プロコーチを目指す方々には「営業は苦手です」という人が非常に多い。「自信がない」を「営業が苦手」と無意識に言い換えている方もたくさんおられます。しかし結局は、営業が苦手だと言うコーチのみなさんは、存在しないものに対して恐れを抱き、その恐れから萎縮し、本来のあなたらしい相手のエネルギーを高めるミュニケーションができていないだけだと気づいてほしいのです。

しかし、その恐れる気持ちは痛いほどわかります。

かくいう私も営業マンでしたが、昔は営業どころか、人と話をすることすら苦手を通り越して、とても強い恐怖を感じていました。新人営業マンの頃は円形脱毛症や眉毛の脱毛、電車の中で嘔吐したこともありました。多くのしんどい経験をしてきました。

ですから、私は営業が苦手だと言うコーチに「なぜ、こんなことができないんだ?」「コーチングをすればいいだけなのに」などとはまったく思いません。逆に、そのコーチも気づいていない心理ブロックや、その裏にある恐れや心配、不安も痛いほどわかります。

そんな対人恐怖症だった私が、時には勇気を持って自身のブロックを乗り越え、時にはそれを回避する方法を考え出したりと悪戦苦闘しながら身につけ、トップセールスとなったセールス手法が「コーチングスタイル」です。私の場合は、コーチングを学び始めて1年後にはコーチングのみで年収1,000万円を超え、その後も売り上げを伸ばし、多いときは月額170万円以上の売り上げを上げていました。

そんな私が断言します。

「コーチは世の営業マンより契約をとれます。」

正確には、契約をとるのではなく、相手から「あなたのクライアントになりたい」と言われるのです。クライアントが「あなたとなら私はもっと前進成長できるかも」と思い、自分と関わって欲しいと思うのです。

あとは、あなたの本来のコーチングパフォーマンスでクライアントのありたい姿、望むところへ共にエネルギー高く進めば良いのです。

その「恐れ」は「営業」に対する恐れではないのかもしれません

勘の良い人は、ここまで読んで明日からのクライアント獲得の活動に何らの変化があらわれるかもしれません。そうであれば、大変うれしいです。

それでもまだ、クライアント獲得のための「営業」に対して、自覚する恐れが存在するのでしたら、それは自分のコーチングに自信がない、かえせば、ありもしない“正しいコーチング”が存在すると思っているのかもしれません。有意識、無意識にせよ、この考えを持っていると、仮に契約がとれた場合でもそのクライアントとの契約は続かないでしょう。

もし、あなたが本気でコーチングを愛し、コーチであり続けたいのであれば、心から力になりたい人たちがいるのであれば、そしてその覚悟がおありであれば、私があなたの望む、コーチングビジネスのスタートアップを達成するお手伝いを、それが叶うまでご一緒します。あなたのコーチ、そしてメンターとして覚悟をもって関わり、寄り添い切ることをお約束します。

そして一日も早く、エネルギー高く、クライアントのために本来の力を発揮することに時間を使っていただき、ひとりでも多くの人の笑顔を増やしてください。

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