コラム

今まで経験したことのない存在承認を得た中学時代(森謙吾プロフィール2)

そんな私の内向的な性格を改善しようとしたのか、母親の意思で小学校の時はボーイスカウトや絵画教室、そろばん塾、公文、英語塾などに行かされていましたが、その内容ではなく、他の人間と接することが大きなストレスでどれも長続きしませんでした。しかし、英語塾だけは人より英語が好きだったのか続いていました。

私は大変大人しく、人の顔色をよく見、先生や同級生に対してまで怖いと思っていた子供だったので、幼少期は小学校6年生までいじめられていました。

日頃より父親から喧嘩やいじめにあったら相手が戦意を喪失するくらい半殺しにしろと言われていたので、いじめに遭い、やり返せずにいることは口が裂けても言えませんでした。

ただ、いじめられながらも悲しいという感情はなく、恐れと復讐心が同居する心理状態でしたので、自殺などするという思考はまったくありませんでした。そんな、人との関わりが少なく、いるかいないかわからないような子供だったのですが、中学に進学して状況は変わりました。

複数校から生徒が集まるので、私がいじめられっ子であったことを知る人間は少なく、たまたま新クラスの中でよく話す子がいわゆる不良だったというのもあり、小学校まで私をいじめていた子たちの私を見る目が変わりました。

私自身は何も変わっていないのにです。
それに乗じて、かつて自分をいじめた子にフィジカルな復讐もしました。

そんな友だちができたことで、私は今まで“いるかいないかわからなかった子”だったのが、周りから“いる子”“存在する子”として見られるようになりました。良くも悪くも、今まで経験したことのない存在承認、存在することを知られている感覚を覚えたのです。

周りの環境や雰囲気だけで、人の見る目は変わることを初めて知った体験です。

おかげで、今までの人に対しての恐怖心がほんの少し和らぎ出し、担任の先生とも少しながらも会話ができるようになってきました。

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